80年代レトロフューチャーの
ロマン

このモデルを初めて見たとき、一目惚れするタイプのデザインだなと思いました。80年代のSF映画に出てくるガジェットのような“レトロフューチャー感”。当時、未来を思い描いてデザインされたものって、ロマンがあってかっこいいなと思います。

SFの宇宙機を思わす8角形

『宇宙兄弟』でも宇宙船内や宇宙機を描く時には角をそのまま描かず、面取りして斜めの部分を作り八角形にすることでSF感を出しています。同じくSF感を出すために、電波を介した会話やマイクを通した会話のシーンでも、八角形の吹き出しをよく使っています。そのように普段からSF感を出すために「八角形」を意識しているので、この時計でもベゼル、文字盤に八角形が使われていて、ぱっと見て宇宙兄弟とすごく合うなと感じましたし、何よりも一目でかっこいいと感じました。

物理的に“回す”楽しさ

今はタッチやボタンを押す操作のものが多い中で、物理的に“回す”ことでモードが切り替わるのは面白い。道具感が増していくのもポイントですね。カチカチという音や手触りの気持ちよさがあります。

MODEのサンカクはピース

MODEを指しているのこの三角形は、裏ぶたに刻印してもらったシンボルマークのうちのひとつを表しています。SEIKOさんのオリジナルモデルはここが青じゃないので、宇宙兄弟コラボモデルだけのものですね。

ムッタのモジャモジャみたいな
ベゼル

シルバーモデルはベゼルを黒にしてもらいました。SEIKOさんが提案してくださったんですが、すごく良かったです。オリジナルにはない仕様で、差別化にもなっているし、このギザギザが黒く塗られると“ムッタのモジャモジャ”にも見えるんですよね。偶然生まれた面白さがあって、これはこのままいきましょう、ということになりました。

ムッタとヒビトの宇宙服の配色

シルバーモデルはかなりシンプルな配色で、このシルバーが少しホワイトっぽいんです。だから“白”として考えると、青・白・赤・黒。これはムッタの宇宙服で使っている色です。ゴールドモデルは、作中でも“ロシアンライトニングゴールド”と呼んでいたように、日々人モデルにぴったりだと思いました。

こだわりは細部にも

シルバーモデルもゴールドモデルも、最初は液晶部分の枠色が同じだったんです。でもせっかく2種類出すなら、外装だけじゃなく文字盤の細かいところまで違いがある方が嬉しいなと思い、ベゼルの文字や液晶の枠の色を全部ゴールド系に統一しました。統一してみたらしっくりきて、個性が際立ったと思います。

ミリタリー由来をイメージした
ツヤ消し

時計のサイドの仕上げは、オリジナルは鏡面のツヤがあるタイプですが、コラボモデルは全面をサテン調のツヤ消しにしてもらいました。ミリタリーウオッチの感じに近づけたイメージです。宇宙飛行士の道具もミリタリー由来が多いので、無骨でクールな雰囲気が合うと思いました。

ナイロンバンドで雰囲気変えも

80年代のモデルを調べていたら、ナイロンバンドに付け替えている人もいました。僕自身ナイロンバンドが好きでよく使うので提案したら、SEIKOさんも「いいですね！」と言っていただけて、実現しました。軽くて気楽につけられるし、色を変えるだけで雰囲気が変わります。

偶然から生まれたベルトの仕様

本来はナイロンバンドの表面にSPACE BROTHERSのロゴを入れる予定だったんですけど、サンプルでは印刷が裏面になってしまっていたんです。実際につけてみたら、ベルトを折り込んだときにロゴがちらっと見える。隠すこともできるし、見せることもできる。表に印刷していたら、逆につけた時には絶対に隠れてしまうんですよね。偶然のミスプリから生まれたものですけど、こっちの方が良くなったと思ってこの仕様を採用しました。